グレープフルーツの種類により、相互作用の程度に違いがありますか?

グレープフルーツの種類

まずグレープフルーツの種類についてまとめておきましょう。
グレープフルーツは果肉の色により、ホワイト種、ピンク種、ルビー種などに分類され、一般に赤肉系のほうが、甘みが強いようです。
マーシュ(別名:ホワイト) 、トムソン(別名:ピンクマーシュ)、ルビー、スタールビー、オロブランコ(別名:スィーティー)などが知られています。

マーシュ(別名:ホワイト)グレープフルーツの代表格。フロリダで作られるグレープフルーツで最も多いのがマーシュで、その素晴らしい味がフロリダ・グレープフルーツの名前を確固たるものにしました。ホワイトと呼ばれるのは、普通この種です。果肉が白黄色で、果汁が多く、さわやかな酸味と苦みの少なさが身上です。開花するのは2~ 3月頃ですが、9~10月頃に熟し、翌年の6月までの長い間収穫できます。

トムソン(別名:ピンクマーシュ)見た目はマーシュとあまり変わりませんが、果肉がピンク色をしています。最近は栽培量が減っています。

ルビー 果皮も果肉も赤みを帯びているのが特徴です。風味は白黄色系とあまり変わりありませんが、味はやや甘いです。果肉の赤みは、シーズン終盤にかけてピンク色に変化していきます。

スタールビー果皮は紅色でなめらか、果肉も深い紅色なのが特徴です。果実が腐りやすく、育てるのが難しい品種です。果汁は少なめです。

オロブランコ(別名:スィーティー)1958年、アメリカでグレープフルーツとポムロ(ぶんたんの一種)を交配して作り出された新種です。果実は白黄色、種が無いのが特徴です。カリフォルニアから輸入されます。イスラエルからも同種のものが「スィーティー」の名で輸入されますが、皮の色は緑色をしています。酸味が少なく、甘くて食べやすいので人気を呼んでいます。

これらの中でホワイト、ルビー、スィーティーについては、カルシウム拮抗薬との相互作用を引き起こす原因物質であるフラノクマリン類の含有量が測定されています。

ルビータイプにはホワイトタイプの約半分、スィーティーはホワイトタイプと同程度のフラノクマリン類が含まれています。
もちろん産地、加工法などで違いは存在すると考えられます。

したがって、ルビータイプはホワイトタイプよりも相互作用強度は低く、スィーティーはホワイトタイプと同程度の相互作用強度を示すと考えられます。